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執筆者の写真Keiji Takemura

「消滅した自治体」 になるとどうなるか


「人口戦略会議」が令和6年4月に公表した報告書で、四国中央市が消滅可能性自治体に分類されました。

主な問題は、出産の中心世代である20~39歳の若年女性の減少率です。

もし実際に自治体が消滅したらどうなるのか?

それでは私たちの未来についてお話していきましょう。



そもそも消滅とはどういうことかといいますと、町が消えることではなくて

過疎化して独力で自治体を保てなくなるということです。

そうなると道は一つ、消滅しない隣接する自治体、新居浜市に吸収合併されます

一度吸収されるともう二度と四国中央市には戻れません。



地場産業が残っていれば、新居浜市の税収のお財布は紙産業が追加され、二つに増えます。

私たちは新居浜市に税金を納めることになり、その使い道は新居浜市が決定します。

新居浜市も人口減少の波を受けています。

税金はどこに投入されるでしょう?



もちろん新居浜市の中心部です。

相対的に元四国中央市に使われる税金は減少します。

これは公共サービスが悪くなることを意味しています。

例えばごみの収集、消防署、下水道、小中学校など教育機関、国民健康保険などです。

これらの質が下がるとどうなるか、というのが10年後の未来です。



私たちの暮らしで毎日出るゴミについて考えてみましょう。

現在、竣工から24年が経過したごみ焼却施設ですが、すでに老朽化が進んでいます。

改修する時の予算である税金が十分得られなければ、焼却炉の性能を下げることになります。

ゴミを仕分ける人手が不足し、私達自身でゴミを分類する手間が増えます。

ゴミを出せる日数が減れば、宅にゴミを貯めておく場所が必要になります。

夏場に生ごみを貯めると「虫」が大量発生します。



消防署の予算が減るとどうなるでしょう。

消防署は重労働です。

火災や救急に24時間対応するため、体と心が休まりません。

過酷な任務の予算が減ればますます人手不足になります。


そうなれば消火に時間がかかったり、車両の整備が遅れたり、救急車の出動に時間がかかるようになります。

大事な財産が消失したり、助かる命が失われます。

絶対必要な部署ですから、救急車が有料になるかもしれません。




下水道の予算が減るとどうなるでしょう?

下水管の設備や水質の管理がおろそかになると排水の水質が悪化し環境汚染につながります。

下水管路から漏水すると道路の陥没が起こり、通行止めにより道が渋滞します。

処理場の機器が老朽化すると火災などが起き、機能が停止します。

下水施設の不具合により衛生状況が悪化し、感染症などの危険が高まります。



これ以外にも様々な不便が雪だるま式に増え、元四国中央市の地域は住みにくさが加速します

そうなれば若い人たちはより良い環境を求めて市の中心部へ移動し、高齢化と過疎化がますます進みます。

人手不足は深刻化し、企業人員の高齢化、さらに紙産業すら維持できなると考えられます。


このことが保育園や幼稚園の経営を圧迫し閉園まで追い込まれるかもしれません。

産婦人科や小児科も無くなり、元市内は子供を預けたり病院に行くため長時間の運転を余儀なくされます。

子育て世代にはますます住みにくい街になるでしょう。

市街地への転居を考えるのは自然の流れと言えます。



20年後の未来にはこのようなことが起こり始めます。

既に火はついているのですが、煙が見えるまで人は火事に気付きません。

ではこの火を消すにはどうすればいいのでしょうか。


人口が減って起きる問題は人口を増やすことで解決します。

なので私たちの街の最優先課題は人口増加政策なのです。

閲覧数:73回3件のコメント

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3 Comments

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Guest
Oct 24
Rated 5 out of 5 stars.

消滅したらどうなるか、身近な例が具体的すぎてゾッとしました のんびりしていられない!

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Guest
Oct 21
Rated 5 out of 5 stars.

昔、夕張市が財政破綻したのを思い出しました。四国中央市も他人事じゃないって事ですね。

四国中央市は介護保険料も高めなので若い人だけじゃなく、リタイア後、まだ働ける60歳〜70歳の人もどっか移住してしまうのでは?

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コメントありがとうございます。

誰にも理想の人生観があると思うのですが、この街での仕事や子育てから解放されたら移住を考えても不思議はないですよね。

だから家族との思い出や知人、友人との絆を深める仕組みを街に増やしていくことを考えていかなければならないと思います。

行政も努力をされているので、住民のニーズやイベントとマリアージュ(結婚・調和)できるアイデアを出していきます。

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