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執筆者の写真Keiji Takemura

若年人口が増えていろいろ解決します

更新日:2024年10月20日

社会的には一般に、少子高齢化が問題とされています。



すこし整理してみましょう。


少子化の問題点は



  1. 労働力不足: 将来的に労働人口が減少し、経済成長が鈍化するリスクがあります。

  2. 社会保障の負担増加: 若い世代が高齢者を支える負担が増え、年金や医療、介護など社会保障制度が維持できなくなります。

  3. 教育・保育施設の縮小: 子供の数が減少すると、学校や保育施設の需要も減少し、閉鎖や統合が進む可能性があります。

  4. 地域コミュニティの弱体化: 子供の数が減ると地域社会の活気が失われ、コミュニティ活動や伝統文化の継承が難しくなります。

  5. 経済的影響: 消費者の数が減るため、内需が縮小し、企業の成長が鈍化する可能性があります。





高齢化の問題点は


  1. 労働力不足: 高齢者が引退すると労働力が減少し、経済成長に悪影響を与えます。

  2. 年金や医療費、福祉費の増加: 高齢者の年金、医療や介護には多くの費用がかかり、国や自治体の財政を圧迫します。

  3. 介護の担い手不足: 高齢者の介護が必要になる中で、介護職の人手不足が深刻化しています。

  4. 孤立と孤独: 一人暮らしの高齢者が増え、孤立や孤独が社会問題となっています。




似たようなことが問題になっています。

つまり少子化と高齢化は相関関係にあり、根本的な問題は同じです。

根本的問題とは何か?


それは「人口減少」です。

70歳や80歳の人が突然生まれてきたりはしません。

昔より高齢者が増えたというのは、30歳だった人が80歳になっただけであり

その人数は確実に減るのです。

高齢化は自然現象です。



ということは、本質的な問題は少子化です。

結局は人口減少が問題なのです。


しかし子供を産んでもらおうというのは、自治体のエゴですから

女性に強要するわけにもいきません。

そこで現状では各自治体が「移住」という名目で人口を取り合っているわけです。



私達は消滅可能性自治体です。

特に若年女性の減少が消滅可能性自治体に登録された原因です。

とはいえ、若年女性を惹きつけるような魅力的な街とは言い難いのは周知のとおり。



若年女性に移住してもらう計画を立てても、恋愛、結婚、出産という三つのステップを踏まないと子供は増えないのですから、このプランはハードルが高いでしょう。

ならば最初から子供を産んだ女性に来てもらえばいいのではないでしょうか?




子供は多ければ多いほど、私たちにとっては助かります。

つまり、多子家庭にとって魅力的な街づくりをすれば、人口がスピード感をもって増加するというわけです。


多子家庭のニーズとはなんでしょうか?


子供が多いと、育児に手間がかかります。

多くの時間を取られるので、拘束時間の長い正社員にはつきづらくなります。

私の知っている限りでも、パートやアルバイト、実家の事業の手伝い、個人事業主が多い印象です。

収入の上限が低かったり、不安定だったり、在庫を抱えたり、次月の売り上げが予測できなかったりと安定感に欠ける職業につきがちです。


そのような不安定さにベーシックインカムのような安定的な収入があると魅力的ではないでしょうか。

かといって、現金を支給すると嗜好品や趣味へ転用される可能性もあります。

できればたくさんの子供たちの成長につながる用途に使ってほしいので、用途が限定される地域振興券での支給が望ましいと思います。


例えば制服を含む衣料品、文房具、食品など生活の必需品にのみ使える地域振興券です。



支給する多子家庭の子供の数は何人からがいいでしょうか?

子ども人数は、最も多いのは「1人」49.3%で全体のほぼ半数。

「2人」は38.0%、「3人以上」は12.7%。

そのなかでも4人以上となると1~2%と言われています。


そこで4人以上子供がいる世帯に対し毎月地域振興券を支給する政策を考えてみましょう。

なぜ3人じゃないのかというと、4人の世帯に来てもらって、希望する世帯数に満たなかった場合に3人の世帯を募集しても計画に破綻はないからです。



支給額はいくらが良いでしょうか?

移住を決意するにはある程度インパクトのある額面が必要になるでしょう。

そこで目安として「子育て力指数」というものを考えてみましょう。




子育て力指数=世帯の所得÷子供の数


(収入は稼いだ金額で所得は手元に残る額です)


令和3年度、四国中央市の平均所得は329万円です。

2人なら世帯所得は658万円。

月の世帯所得は54.8万円です。

これを子供の数で割ると子育て力指数は


子供1人・・・54.8

子供2人・・・27.4

子供3人・・・18.3

子供4人・・・13.7


子育て力指数のボーダーラインを子供2人の基準に合わせようとすると、子供3人以上の世帯に9万円の支給が必要になります。

四国中央市の3人以上の子供がいる世帯数は、子育て世帯約6400世帯の12.7%であり813世帯となります。

市内の支援をするだけで毎月7317万円、8億7800万円という莫大な予算が必要となります。



予算の見積もりが破綻するので、ボーダーラインを子供三人のレベルに下げると、子供4人の世帯に毎月5万円の支給となります。

しかし先ほど述べたように、子供の数が増えるほど平均所得は下がります。

また、子供が多いほど下記のようにエンゲル係数は上昇し、生活は圧迫されます。


子供1人: エンゲル係数は約25%前後

子供2人: エンゲル係数は約27%前後

子供3人: エンゲル係数は約29%前後

子供4人: エンゲル係数は約31%前後





そこで、子育て支援という形をとりながら、移住を促す政策としてのインパクトを考え、


子供4人以上の多子家庭に、毎月8万円分の衣食料および学校用品用地域振興券を支給



という政策を提案させていただきます。

これはまず市内の人口増加に貢献されている子供4人以上の世帯はもれなく支給し、市外から100世帯募集するというプロジェクトとします。

すると600人(親2人子供4人)以上の移住が見込めます。

また遊興費などに使われる心配がないので、子供に十分な食事を与えたいという真面目な世帯の移住が見込めます。

彼らが市内の企業に勤めることで、労働力不足の解消の一助となりますし、消費も増大して経済効果が見込めます。



移住者にかかる経費は8万円×100世帯×12か月で9600万円。

これは市の年間の予算430億円のわずか0.2%にすぎません。

一万円のお小遣いがあったらうまい棒2本分です。

ためらう理由がありますか?


























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